next-mdx-remoteの使い方
本記事ではnext-mdx-remoteについて紹介します。
next-mdx-remoteの概要
next-mdx-remoteは、Next.jsアプリケーションでMDX(Markdown with JSX)ファイルを動的にレンダリングするためのモジュールです。MDXは、Markdownの書式にReactコンポーネントを埋め込むことができる拡張機能で、ブログやドキュメントの作成に便利です。
何ができるモジュールなのか
next-mdx-remoteを使うと、以下のことが可能になります:
- サーバーサイドでのMDXファイルのレンダリング:next-mdx-remoteを使用すると、MDXコンテンツをサーバーサイドで解析し、静的ページやSSR(サーバーサイドレンダリング)の形で提供できます。動的なデータを取得して、その内容をMDXとしてレンダリングすることも可能です。
- Reactコンポーネントとの統合:MDXの中にReactコンポーネントを挿入し、動的な要素をMarkdownファイル内で利用することができます。これにより、コードブロック、カスタムレイアウト、インタラクティブなUIコンポーネントなどを埋め込むことができます。
- 静的サイト生成(SSG)との相性が良い:Next.jsの静的サイト生成(SSG)機能と組み合わせることで、ビルド時にMDXファイルを事前にレンダリングし、パフォーマンスを最適化したページを生成できます。
導入するメリット
- 柔軟なコンテンツ作成:Markdownのシンプルな書式でコンテンツを作成しつつ、必要に応じてReactコンポーネントを埋め込むことができます。これにより、コンテンツ編集者と開発者の間で役割を分けやすくなります。
- パフォーマンスの向上:静的ページ生成とサーバーサイドレンダリングのサポートにより、ページの読み込み速度が向上します。特に、next-mdx-remoteは動的なデータを含むMDXコンテンツでもサーバー側で処理できるため、クライアント側の負荷を軽減できます。
- カスタマイズ性:next-mdx-remoteを使うと、MDXコンテンツのレンダリング方法を柔軟にカスタマイズできます。独自のコンポーネントを定義して、MDX内で使用するタグや要素を拡張することが可能です。
これらのメリットにより、ブログ、技術ドキュメント、インタラクティブなコンテンツページなどをNext.jsアプリケーションで効率的に実装できます。
導入方法
Copied!!npm install next-mdx-remote
使い方
- ポイント
- serialize関数に表示したいmarkdownの文字列を渡す
- ローカルディレクトリに置いているファイルやリモートに置いているファイル、データベースから読み取ることも可能です。
- 自分で作成したコンポーネントをmarkdown内に書き込み利用できる
- serialize関数に表示したいmarkdownの文字列を渡す
- 出力結果
pages/examples/next-mdx-remote.jsCopied!!import { serialize } from 'next-mdx-remote/serialize' import { MDXRemote } from 'next-mdx-remote' import Test from '../../components/next-mdx-remote-test' const components = { Test } export default function TestPage({ source }) { return ( <div className="wrapper"> <MDXRemote {...source} components={components} /> </div> ) } export async function getStaticProps() { // MDX text - can be from a local file, database, anywhere const source = '**マークダウン** のテキスト, カスタムなコンポーネント <Test link="/posts/next-mdx-remote" title="next-mdx-remoteの使い方" />' const mdxSource = await serialize(source) return { props: { source: mdxSource } } }
components/next-mdx-remote-test.jsCopied!!import Link from 'next/link'; export default function Test({ link, title }) { return ( <Link href={link}>「{title}」へ戻る</Link> ) }
next-mdx-remoteの拡張
next-mdx-remoteでは以下のような機能をサポートしていません。これらはコンポーネントを工夫することで追加できます。
- マークダウン内のリンクをタブで開くようにする
- コードのシンタックスハイライト
- コードのファイル名を表示する